皆さんは、今、どう生きていますか。
コロナウイルスの席巻で、マスクや消毒液を買い占める人が現れた。なんでそうなるんだろう。家には沢山の常備があり困っているわけではないが、繰り返されるそのニュースが、とても悔しく、とても悲しく、涙が溢れた。医療的なケアのため、医療機関等はもとより、在宅の医ケア児を抱える家族でも、マスク、消毒液、手袋など衛生用品の常備が必須だ。それが市場から消えることは、子どもや家族の命に直結する。
私達、多くの医療的ケア児を抱える家族は、訪問看護ステーションや介護事業所の活動に助けられて、なんとか生きている。私の長男、次男も毎日のように、訪問看護ステーションの看護師さん、介護事業所のヘルパーさん、児童発達支援・放課後等デイサービスの指導員の皆さんから助けられてきた。私を始め医ケア児家族のみんなは、その活動に、深い感謝を抱き生きている。
医療的ケア児というのは、日常的に胃ろうやたんの吸引等のケアが必要な子どものこと。
私の家族は、夫婦で、双子を自宅で24時間見守っていた。朝の5時まで、長男の酸素濃度が上がらず、
パルスオキシメーター(動脈酸素飽和度 (SpO2)
をリアルタイムでモニターするための医療機器)の警告音の中で、涙を流しながら何度も吸引し、数時間仮眠しただけの疲れ切った身体で仕事に行った日が何度もあった。
双子の上には、姉が二人いて、中学生、小学校に上がる時期だった。私は、母の介護も重なった。実家近くの介護事業所が献身的に一人暮らしの母の面倒をみてくれた。その母も2年前に亡くなった。病院で冷たくなった母の亡骸を見て、肩の荷が少し降りたと思った。
千葉に住む兄は、自宅待機の必要から帰省できず、山形県内での発生の時期と重なったこともあり、この4月予定していた三回忌はやってあげることができなかった。